今回話題にするのは以前に訪問者様より情報を教えて頂いた作品である「ACCA13区監察課 外伝 ポーラとミシェル」。
原作はアニメを視聴していましたが、お話としては面白くもどちらかと言えばが男性キャラ活躍するお話であり、百合的にはノーマークでした。
それだけに情報を頂いた時は驚きましたし、内容がブッチギリの百合漫画だった事にも驚かされた作品です。
何でいきなり上から目線なんだよ(o ̄∇ ̄)=◯)`ν゜)・;'ゲフゥ
す、すみません・・・。ただ本作の内容(特に百合的な要素に関しては)は詳しく書くとネタバレ感が強く、面白味を奪ってしまうのも事実です。
特に序盤はポーラとミシェルの関係性がどうなのか?そして、どうなっていくのかが分からないのがミソですし。
なので、そこは後述するとして、もう一つの本作の良さ・・・百合作品では―ある意味、当然ですが―スポットライトがあまり当たらない男性キャラについて語っていきましょう。
既に一言で纏めてしまっていますが、本作が素晴らしくも凄い所は百合要素となるポーラとミシェル、それぞれの父であるマホガニーとパインというキャラとその関係性が非常に魅力的ということでしょう。
百合漫画の男性キャラは勿論、創作においての(ジャンルにも拠りますが)”親”という存在は軽視され勝ちなもの。
それをここまで百合要素を引き立ててつつ、カッコ良く描かれるとは思いもよりませんでした。
いや、マホガニーとパインは重要な役職には就いているものの本作では劇的と呼べるほどの活躍はしていませんし、娘達に対しても特別な事をした訳では有りません。
が、それが良い!!
そう、この娘の幸せを願う普通の父としてあるべき姿を当たり前にこなす。それがカッコ良いんですよねぇ。
特にパインがマホガニーに「(ポーラとミシェルの関係を)お前は気付いてる?」と聞く辺りは良いな~と思います。
本作は百合漫画と言える内容ですが、同時に家族(特にお父さんとの関係)を描いた内容でホームドラマとも言える内容です。
そのため恋愛漫画としては、やや起伏に欠ける所は有りますが、それを補って余りある味わいがあり非常に面白い作品ですね。
また「ACCA13区監察課」の外伝ながらほぼ独立した作品であり、本作のみを読んでも楽しめるのもポイント。
※架空の世界が舞台なので本作独自の用語や設定が有りますが、現代日本と大差無い生活環境なので独自用語が出てきても「そういった地区や組織があるんだ」程度の認識で十分楽しめます
少しだけ切ない展開も有りますが、ポーラとミシェルを中心とした二つの家族が幸せになれると信じられる展開であり、そういった点でも読み易いです。
ぜひぜひ多くの方に読んでもらいたい名作だと思います。
シリーズ公式サイト(試し読みあり)