「FLOWERS」シリーズの第3作目となる作品で、譲葉先輩を主人公にネリネ、沙沙貴姉妹との関わりが中心にお話が進みます。
譲葉先輩がこれまでの主人公(蘇芳、えりか)より年上という事もあってか、恋愛感情などに関してより踏み込んだ表現・・・自身の感情、性自認を劣情、同性愛者と言ったりとする事が印象的。
また蘇芳、えりかと比べて上級生である事は勿論、社交的にしている事もあって、ヒロイン以外のキャラ(ゲーム的にはモブキャラ)とも接触も多い感じですね・・・”交友”は薄い印象ですけども(苦笑)
推理要素、ウィンドウに表示された百合の花が選択肢の目安となる事など基本的な部分は以前の作品を踏襲しており、良くも悪くも大きな変更は有りません。
が、シリーズとして実績を重ねた分、細かな演出(吹き出しの表示や音声の使い方など)が活かされている事は勿論、蘇芳が探り続けていた学園の真実が見え隠れする、クライマックスへ向けて静かな盛り上がりを見せてくれる作品となっています。
今回も恋愛としての百合がしっかりと描かれ大満足。
まぁサブヒロイン扱いとなっていた沙沙貴姉妹のEDはやや早足でしたが・・・それは以前のシリーズ作品も同様なので、仕方ないところ。(それを言うなら立花さんの不遇を何とかして欲しいですし・・・!)
また要約の項でも触れた通り、譲葉先輩が以前の主人公である蘇芳、えりかとは色々と違った立場である事もあって、二人とは趣の異なった百合を楽しめた点も大満足。
譲葉先輩という個人的に好きなキャラが主人公だった点も含めて好印象でした。
翻って、作品のテーマが新しく始まる恋では無く譲葉先輩が長年温めていたネリネ先輩への想いという既に咲いていた恋であったせいか、意外にネリネ先輩と接する時間が短く感じたのも事実。
と言うか、ぶっちゃけえりか&千鳥と接してた時間の方が長かった印象が(苦笑)
プレイ日記でも散々突っ込みましたが、譲葉先輩って同学年でまともに交友があるのはネリネ先輩だけか!?と思えてきます(苦笑)
まぁこれはある意味で、ネリネ先輩の過去の発言が尾を引いているのかも知れませんが・・・。
何にせよ、一時は「これは夏篇アフターか!?」と思えてきたほどで、えりか&千鳥のイチャラブが楽しい反面、ヒロインであるネリネ先輩や沙沙貴姉妹の印象がやや薄まってしまった感があるのも事実。
えりか&千鳥は譲葉先輩をEDへと導く重要な役どころであった事を考えると当然の流れではあるのですが・・・モブであるにしても、もう少し同学年キャラの存在感があっても良かったのでは?とも思えますね。
と言う訳で次回の冬編でシリーズも遂にラスト。
今回のTrueEDの事も含め(後日談はドラマCDが語られていますが)、先輩ズの出番やストーリーの大筋がどう転ぶのか?など、シリーズの評価がどうなるのかは冬篇で答えが出るでしょう。
特に”学院の真実”に関しては今回で散々思わせぶりな事をやって来たので、相当にハードルが上がっています(苦笑)
その期待に応える”真実”が浮かび上がって来るか否か・・・。それによって期待値を盛り上げたゲーム(ストーリー)としての本作の評価もまた分かれるでしょう。
今回のドラマCDは、PC版はTrueED後の後日談+怪談、PSVita版は沙沙貴姉妹の喧嘩を描いたエピソード+怪談。
PC版は思いっ切りネタバレなので、後で少し語るとして、ここは沙沙貴姉妹の喧嘩となるエピソードや怪談について少し。
時間軸としては秋篇本編中の一幕という事で、雨降って地固まるという展開であり、そういう意味では結末は予想出来ますね。
ただ、この二人が喧嘩をするというシチュエーションは勿論、その原因が譲葉先輩へ良い所を見せようと独唱パート担当を巡って、という所など聴き所は満載。
弄り役のえりか&千鳥も手伝ってコミカルでありながら、〆は非常に爽やかな楽しいエピソードでした!
怪談はPC版が譲葉先輩を聞き役にしてネリネ先輩が蘇芳から聞いた怪談を語るというもので、内容は蘇芳が虫を嫌いになった理由である蝶にまつわるエピソード。
内容を詳細に語ると実際に聴く時につまらなくなってしまうので、あまり語りませんが・・・「アカイイト」のユメイさんを思い出した、とだけ言っておきましょう(笑)
PSVita版の怪談は聴き手がえりか&千鳥、語り手が沙沙貴姉妹・・・苺は過去に自身が体験したエピソードを、林檎は譲葉先輩から聞いたエピソードを披露。
どちらも背筋が寒くなるようなエピソードでしたが・・・最後の最後でゾクッと来る辺りが、また・・・。
今回も気合の入った怪談だったと言えますね。
作品の方向性
作品での百合的要素の重要度
軽い ●重い百合の方向性
友愛 ●恋愛作品の雰囲気
コメディ ● シリアス男性の(百合的な)重要度
軽い● 重いこんな人にオススメ
- これまで「FLOWERS」シリーズを楽しんで来た方
- 恋愛寄りの百合が好きな方
百合的な見どころ
- 譲葉先輩のネリネ先輩への想い
- ネリネ先輩の譲葉先輩への複雑な想い
- 沙沙貴姉妹の感情
- 安定のイチャイチャを見せるえりか&千鳥
ゲーム的な見どころ
- 譲葉、ネリネ先輩の過去
- 見え隠れする学園の”真実”
- 充実のオマケ要素
注意した方が良いかも?な点
- 以前に比べると楽になったものの、推理が難しい
- サブヒロイン扱いである沙沙貴姉妹はEDがやや早足
- シリーズ作品なのでお話の大きな筋は冬篇まで完結しない
対応機種 : PC(Windows)/PSVita
ジャンル : 百合系ミステリィADV
プレイ人数 : 1人
当サイトの関連記事
「FLOWERS秋篇」プレイ日記 – 百合ゲーム時々、他事語りPC版公式サイト
FLOWERSPSVita版公式サイト
FLOWERS秋篇PC版
PSVita版
タイトルが冬編になってる!はともかくクリアお疲れ様でした
秋編はついに上級生のターンでとても楽しかったです
譲葉先輩の内面がついに明かされてこんなに悩む人だったなんてという連続
いろいろありましたがドラマCDでその後が見られてよかったです。譲葉先輩絶対寝込み襲ってるだろうなぁ
ただ既に言及されてる通り確かにえりちどの出番がかなり多くて先輩お友達いるの?って問題がw
これについては仕方ない部分もありますが…そもそも上級生で立ち絵がある人譲葉先輩除くとネリーしかいなくて、他の立ち絵ありの人だと蘇芳さんとは鍵の問題で相談できないし双子は恋の渦中の人で立花さんは…立花さんだからでダリア先生は学園サイドの人間だから無理で必然的にえりちどが相談役でメインにならざるをえないんですよね
立ち絵なしでもネリーのアミティエやニカイアの会の人はでてきましたがその人たちとの会話をメインにすると画面に譲葉先輩しか映らないっていう問題も出てきて…難しい
あと単純にえりちどが便利すぎるのもいけないかもしれませんw特にえりかさんが色んなことそつなくこなしすぎて優秀すぎるだろ!と
次は最後の冬編だけに楽しみであり寂しい気持ちもありますね。個人的には立花さんの活躍に期待したい…期待しかないです
パッケージにもいるし秋編で譲葉先輩の心動かしたのも立花さんだし蘇芳さんを支える宣言でこれで活躍しないなんてあるわけないぜ!って信じてます
今回の双子ENDでサブでもちゃんとキスしてたし立花さんENDがあったら今度こそ蘇芳さんとキスできるといいな…
コメントありがとうございます!
またお越し頂けて嬉しいです!
ご指摘ありがとうございます!
大急ぎで修正させて頂きました!(汗)
譲葉先輩はシリーズ当初と比べて、かなり印象が変わりましたね。
攻められると弱いのは分かっていましたが、あそこまで弱い部分があったのが、印象的でもありかわいくもあり、でした。
・・・ネリネ先輩も、また印象が変わりましたが(苦笑)
ドラマCDは冒頭から、”あれ”でしたからねぇ・・・。
そりゃあ寝込みも、ね?って感じです(笑)
仰る通り、えりか&千鳥しか相談役になれないですよね。
それに加えて中の人の好みが千鳥となれば、そりゃあもう、って感じです(笑)
とは言え、やっぱりちょっと寂しいと言うか、無理が感じられた場面もあったので、方喰寮長やニカイアの会役員など、一部のモブキャラにも立ち絵もしくはメッセージウィンドウ用の顔イラストを用意して欲しかったですね。
えりかは段々とドラ○もん的なキャラになりつつ有りますよね。
普通の女学生は鍵開けなんて技能は持っていませんし(笑)
多分、来年の聖アングレカムでは、えりかは”会長の懐刀”とか”影の権力者”とか言われているんだろうなぁ、と(笑)
で、陳情があったら千鳥に付け届けを持っていけ、と(笑)
立花さんの出番やEDに関しては、本当に期待したいです!!
と言うか、春篇はEDに関しては正ヒロインのマユリにしても寂しい物が有りましたから冬編では充実させて欲しいところです!
立花さんEDでのキス・・・確かに実現して欲しいところですね。
今まで色々と不遇な役どころをこなしてきたのですから、最後で報われて良いはず!
コメントありがとうございました!
またお暇な時にでもお越し下さいませ。
それでは失礼致しますね。
秘村シキです。
またまたコメントをw
本編に関しては、プレイ日記で思う存分語らせていただいたので
ドラマCDに関して、語らせていただきましょうw
………といっても、恥ずかしながら、聞くのを忘れていまして、
昨日、ドラマCDを聞き終わってから、再度、記事を読みました(苦笑)
確か、ツイッターが、ブログかで、制作者さんが、
ドラマCDとコースターは、本編が終わってから見た方がいい、みたいな
ことを言っていたので、後回しにして、そのまま忘れていたのですが、
ドラマCDを聞いて、納得しました。ネタバレというより、ドラマCDを聞かないと
何のイラストか分からないという感じですね。
管理人様も、コースターが届いたら解るかと思いますw
持っているのはPC版だけなのですが、後日談、甘かったですねw
というか、本編でこの甘さを見たかった!!えりかと千鳥に匹敵しますね、これ。
他の方へのネタバレになるので多くは語れませんが!
これをEDテロップの後にでも持ってきたらよかったのに!
怪談に関しては、そうですね、ユメイさんの印象が強すぎて怖くなかったです(苦笑)
いや、まあ、おじいさんが見ていたモノが…………というのはドキっとしましたが、
それ以外は何というか、蘇芳を見守っていたのでは?とか、好きだったのでは?とか
切ない系の怪談話風に、勝手に脳内補正してしまっていました(苦笑)
ユメイさんの関係で、この手の蝶って、いい印象しかないんですよね。
(蘇芳の仕草も何となく桂ちゃんを連想させましたし)
そういえば、冬編のホームページも正式のオープンしましたねw
制服は、本当にしっかり変わっていきますよね。少し、貧乏性な考え方ですが、
この学校の制服の費用は、高そうだなあ、なんて思ったりします(苦笑)
普通は、2種類までくらいですし。春と秋で制服が違うのも、今更ですが、驚きでしたし。
仰る通り、立花さん、大人っぽくなりましたね~。いや、何より良いのは
ちゃんと新規立ち絵ポーズが追加されたことですよ!
夏、秋では、メインキャラは皆、ポーズが増えていましたし、
これはつまり、立花さんが、メインに返り咲くということですね!(…………多分(苦笑))
先輩方は、何とも悲しい表示のされ方になっていますね……
しかし、完全に出番がないなら項目削除されるはず(と信じたい)ですし、
中盤、あるいは、終盤で蘇芳の救援(みたいな?)に駆けつけてくれそうな気がします。
話は変わりまして、「あさがおと加瀬さん」、読みましたよ!
いや~なかなかの破壊力ですね、この漫画!!
沼に誘い込んでるというより、引きずり込む勢いな気がしますよw
短いとはいえ、アニメを作っただけのことはあります。
甘いです。とにかく甘いです。しかも感情の描写が、かなり豊かなので
甘さやら、ドキドキやら、青春だな~とか、とにかく色々、伝わりやすくて
読んでて、楽しいですwコロコロと表情を変えて一喜一憂する山田さんが好きですw
一応は、読み切り扱いだからか、1話1話の話のまとまりが
よくて、何度も読み返してしまいますね。
というか、王子様キャラのはずの加瀬さんより、山田さんの方が、攻めてるというか、
加瀬さんを落としにかかっていますよねw
また、素晴らしい作品に出会えました。ありがとうございます!
しばらくしたら、というより、徹底的に読みつくしたら2巻を買おうかと思います。
というか、ちゃんとアニメ化かしてほしいですね。頑張ってほしいところです!
話が逸れましたね(苦笑)しかし、FLOWERSも、加瀬さんシリーズも今後が
楽しみですw
それではw
コメントありがとうございます!
またお越し頂けて嬉しいです!
コースター、まだ届いていないのですが、それを聴いてますます楽しみになりましたね!
色々と思い当たる節は有りますが・・・どれが来るのか、楽しみです!
本編は胃が痛くなる展開も有りましたし、糖分は全てドラマCDに行った感じですよね(笑)
そういう意味では、仰る通り少しで良いのでゲームで後日談をやって欲しかったです。
百合要素のあるゲームを追って行くと、赤い蝶は恐怖ですが青い蝶は守護というイメージになりますよねぇ。
(まぁ赤い蝶の方もどっちかと言えば味方ですが)
田舎で家族が少ないという点は共通していますね、蘇芳と桂ちゃん。
となると、蘇芳のお祖父ちゃんは昔、鬼切部だったという裏設定が有るのでしょう(笑)
とまぁ冗談はともかく、「FLOWERS」はそういう展開も可能な雰囲気が有りますよね(笑)
いや、それは正しいですよ!
作中でハッキリと言及されたかどうかは覚えていないですが、聖アングレカムはお嬢様学校です!
でなきゃ、どう見ても費用がかかる制服を季節毎に変えたりしませんよ!!
これまでも言及しましたけど、立花さんは勿論マユリも春篇では厳しい扱いだったので、そこは大丈夫!・・・なハズです(苦笑)
先輩ズは・・・どうでしょうか。
出番があると信じたいですし、イメチェンしたネリネ先輩も見てみたいです。
ただキャストクレジットに載ってないみたいなんですよねぇ・・・。
う~~ん、ここだけは冬篇の懸念事項ですね。
加瀬さんシリーズは「ひらり、」休刊後も続きましたが、やはり作品その物が良かったからでしょうね。
恋愛の良い部分をぎゅっと詰め込んで非常に爽やかなのが非常に良いですよね!
ホント、このまま普通にアニメ作品になると嬉しいですよね!
以前も書きましたが、話題にした作品に興味を持って貰えるのは嬉しいです!
これからも沼に引きずり込めるように頑張ります!(笑)
コメントありがとうございました!
またお暇な時にでもお越し下さいませ。
それでは失礼致しますね。