2018/2/27 記事を追記、修正
さて、タイトル通り今回は「紙の本を買って」ツィートについて。
ここ数年、作家さんのツィートで「初動1週間で買って」、「紙の本で買って」、「売り上げが悪いから連載が打ち切りになった」などのツィートを見かけるようになりました。
ツィッターに疎い管理人がちょっとチェックしただけでも下記のようなツィートが出て来るのですから、ツィッターに詳しい方に取っては耳にタコが出来るほど聞いた話なのではないでしょうか。
電子書籍の売り上げって続刊にまったく寄与しないどころかマイナス、とさすがにつぶやいておくか
— ラノベ作家事務所T澤 (@editors_plus) 2017年1月9日
と、掲載告知のあとですけど
— 犬江しんすけ (@inushins) 2017年11月30日
かなしいお知らせをします。
こんなことになりました。 pic.twitter.com/tbdu94m7eu
(フォロワーの皆様聞こえますか……コミックスは初動1週間の数字で私たちの漫画家としての価値が割とマジで左右されます……ご購入よろしくお願いいたします……切実です……)
— ワキ@アイえほ単行本発売中! (@wa_ki_) 2017年12月9日
あと漫画は出来るだけ紙の書籍を買って貰えるとありがたいのです。電子も当然作者や出版社の利益になりますが、出版業界の慣例で「◯万部発行!」は紙の数になり、電子売上はカウントされません。売れてる漫画の目安は紙の売上が重視される傾向なので好きな作家さんの漫画はなるべく紙で買って下さい。
— 嵩乃朔@コミティア百合・か44a (@takano_wf) 2018年1月5日
こういったツィートに関しては基本的に好印象です。連載継続の努力を作家さん本人がされていると感じられますから。それに読者からすれば打ち切りになるかどうかのラインなど分かるもはずも無く、それを回避できる手段を教えて貰える訳ですし。
まぁ正直に言えば出版社は全ての連載作品に対して打ち切りになるかどうかの目安になる”打ち切りメーター”を公開して欲しいぐらいですが(笑)
と冗談はともかく。実際、打ち切りになってしまった上記の「少女騎士団×ナイトテイル」ですが、早くも復活の兆しがある事がツィッターで告知されており、それがこうしたツィートによる活動と無関係であるとは思えません。
ですが・・・本音を言うと「そっちの都合ばかり言われても・・・」と思った事もまた事実です。
誤解しないで欲しいのですが、作家の先生方がこうしたツィート(要請)をする事自体を批判しているわけありません。
先述したようにこれで打ち切りを防げるなら読者にとっても有益だし、「自分の作品は面白いから読んでくれ!」と言うのは作家として当たり前の発言でしょう。むしろ、そう言えないのなら「貴方は面白いと自信を持って言えない作品を読んでくれと言っているのですか?」という話になってしまいます。
では何が問題かと言うと売り上げとして”紙の本”しか評価されない。電子書籍が連載継続の”評価”としてカウントされないのは理解出来ないしおかしいだろう、ということです。
読者からすれば、お金だけ取って一番重要な要素である”物語を今後楽しむ権利”を取り上げられている事になっていると言える訳ですからね。
また、これは個人的な考え方ですが「本を読む」という事以外に対してかかる労力は、極論してしまえば読者にとって”余計な手間”なのです。
つまり―これもまた極論ですが―出版社サイドは暗に”紙の本で”、”発売から1週間で”、”しかも出来れば書店で”購入するという”投資”を作品に対してせよ、と言っていることになります。
ここで性質が悪いのは”暗に”という部分。
作家先生のツィートが無ければ、もしくは気づかない電子書籍読者はその作品が継続する事に貢献できない事を知らずに購入するでしょう。そして、「紙の本で買って」ツィートを知る善良かつ愛のある読者は先ほど挙げた”投資”を行うでしょう。
ですが、考えてみて下さい。
これで連載が首尾良く継続すれば良いです。ですが、もしこれで打ち切りの憂き目にあったらどうでしょう?
「紙の本で買って」ツィートを知らない電子書籍購読者はそのまま電子書籍を購入し続けるだろうし、後でそれを知ったら知ったで落胆する事は想像に難く有りません。
そして善良かつ愛のある読者はどう思うでしょうか。
時間の無い中でも書店に駆け込み、目的の作品が無ければ次の書店へ急ぐ。
愛のある人ほど書店での購入に拘るだろうから、手に取るのは更に遅れるでしょう(書店で注文取り寄せをすると数週間待たされる事もあります)。中々作品が読めない中、ツィッターなどでは作品感想が飛び交うのを尻目に「自分は作品継続のために力を尽くしている」と自分を言い聞かせて待つでしょう。
そうした事を繰り返す中で迎えた結末が連載打ち切りだとしたら?
当然の事ながら誰もその苦労を褒めてはくれないし、ある種の”投資”しかも明確に要請された投資では無いのだから投下した資本(この場合は労力)が回収される事も、当然有りません。
先ほど冗談交じりに出した”打ち切りメーター”ですが、こうした明確な理由が公開されていれば、まだ自分を言い聞かせる事も可能でしょうが、それも無い中、今まで苦労した自分をどう慰めろと言うのでしょう?
こう考えると闇落ちした「百合男子」の”風華”の事を笑えない人は結構多いのでは無いでしょうか。
●こうした事を書くと「作品への愛が足りない」といった論も出ると思います。
雑誌掲載時に読者アンケートを送ったのですか?、保存用や布教用の単行本を買ったのですか?、と。
だが、しかし今少し管理人の考えを聞いて下さい。そして、話を聞いて下さるならそれを説明するために少し話を逸らさせて下さい。
・・・管理人はスマホを持っていませんが、スマホで漫画(本)を読む人は珍しくないのが現状でしょう。
そういった人達はWebコミックサイトで漫画を読む事は多いだろうし、最近ではLINEでも漫画を読めると聞きます。そして例え広告収入がメインだとしても、そうした漫画サイトは自社作品の単行本の宣伝や商品ページへのリンクを随所で挟むでしょう。
さて、ここでまた考えて下さい。
そうした人達が果たして紙の本をわざわざ労力の”投資”をしてまで購入するのだろうかと。
勿論、スマホを愛用していても紙の本の魅力は損なわれないですし、色んな考え方の人が居るでしょう。
ですが、Webコミックサイトで漫画を読んで単行本を購入するという流れを考えたときに真っ先に思い浮かぶのは「続きや以前の話など非公開になっている部分を読みたい」という物です。
そして単行本を購入する決断を下した時点で考えられる読者の思考は「早く続き/以前の話を読みたい」だと思います。
そしてその欲求を満たす商品は有ります。・・・そう電子書籍ですね。
元々スマホで漫画を読んでいる時点で電子書籍に対して抵抗が大きいとは考え辛く、この選択肢を外す必要は無いでしょう。
先ほどの「紙の本で買って」ツィートを除いては。
ここで先ほど述べたような愛の深い人ならば紙の本購入に奔走してくれるでしょう。ですが、それだけの事をしてくれるような人はどれだけ居るのでしょう?
特に早く読みたいと思ったときに読めず、その本が「いつか読む」本棚に収められる事は無いでしょうか。いや実際に本棚に収められるなら、まだ良いでしょう。
嫌らしい見方ですが、出版社からすれば読まなくても買いさえしてくれれば良いのですから。
しかし、世の中には”欲しい物リスト”なんてリストもあります(Amazonユーザーにはお馴染みの機能でしょう)。
神林しおり嬢の言葉じゃないですが、そうやって”いつか買うリスト”に送られ、読まれも買われもしない本になる=売上に全く貢献しない本になる可能性だって大いにあるのです。
ここで話を戻しましょう。
先ほど「そういった行動に走るのは愛が足りないからだ」という論があると書きました。ですが、ここで見方を変えて電子書籍を評価にカウントし、そういった愛の足りない人の購入分も評価にカウントしてみたらどうでしょう?
連載は継続しやすくなり、愛の深い人は無理に紙の本を買ったり、いち早く読むために紙の本とは別に電子書籍を買う必要は無くなります。
もし紙の本を購入するのに多くの時間を費やしていた人は感想をツィートしたり、友と作品を語らう時間をより多く得られるでしょう。
作品を深く愛している人達なのだから、その時間は至福の一時になるでしょう。
でも現実はそうじゃありません。
「紙の本で買って」ツィートを信じるなら、愛の深い人ほど”発売から1週間で”、”紙の本で”、”しかも出来れば書店で”購入するために奔走する事になります。雑誌を購入してアンケートも送るでしょう。
中には連載の継続を信じて同じ単行本を複数購入する方も居るのではないでしょうか。
そう、察しの良い方ならもう気付いているでしょうが、現状は作品への愛が深い人ほど負担が圧し掛かるシステムになっているのです。
●「紙の本で買って」ツィートを信じるなら、こういう現状を受け入れて本を読なければならない事になります。
出版社や業界にはそれぞれの事情があるのでしょうが、読者からすれば馬鹿馬鹿しいにも程があるでしょう。
それに、です。
先ほどスマホユーザーを想定して単行本購読の流れをシミュレートしてみましたが、そういった読者がこうした現状を知ったら、どう思い、どう行動するでしょう?
先ほど述べたように”いつか買うリスト”に送られて放置される可能性は勿論ですが、本による連載作品その物に対して不信感を持ちはしないでしょうか。
ただでさえスマホは万能のツールです。
別に漫画や小説を読まなくたって無数の無料ゲームがありますし、動画サイトへ行けばこれまた無料で様々な動画が楽します。
いや、本を購入する意思があるのですから、それこそ他の媒体のクォリティの高い有料サービスを検討しても良いでしょう。
もし管理人がスマホを持っている百合好きから
「最近、漫画や小説の連載を続けるには紙の本を買わなくちゃいけないみたいな話が多いんだけど、部屋に置く場所無いし色々と面倒なんだよね・・・。でも紙の本じゃないと連載が危ういみたいだし・・・」
と言われたら
「じゃあ連載が完結するまで待てば良いし、無理に本で百合を楽しまなくても良いでしょう。スマホがあるなら「ゆゆゆい」プレイするなり、youtubeで百合ボイスドラマを聴くなりすれば良い。お金を出す気があるならAmazonビデオだとかHuluだとかで「終末のイゼッタ」でも見れば十分幸せになれるよ」
と返すでしょう。
先ほどの例は流石に極端だし、管理人も多くの本(特に百合作品)を愛しています。ですが、今後も「紙の本で買って」ツィートが流行するようなら、流石に辛い物があります。
何故に本だけこうも出版社や業界の都合ばかり押し付けられるのだろうか、と。
これは管理人の見識が狭いだけかも知れませんが、ゲームやCDなどの媒体で「初動で買って欲しい」という話を見聞きした事はあっても「パッケージ版を買ってくれ」といった話を見聞きしたことは有りません。
考えてみれば当然で、同じように購入している人達に対して”差”を付けるような真似をする事自体がおかしいのです。
何だか「紙の本で買って」ツィートを批判しているような流れになってしまいましたが、こうした”現実”を知らしめてくれる事自体は良いことだと思いますし、決して立場が強くない作家先生方が読者に協力を要請することも悪い事だとは思いません。
ですが、出版社や業界はこれだけ電子書籍市場が拡大している中で紙の本だけを尊重するやり方をいつまで続ける気なのだろう?とも思います。
※2018/2/27に訪問者様より情報を頂きました! 全国出版協会の記事によるとコミック単行本では紙の本の売上を電子書籍が上回ったそうです。
情報を下さった訪問者様も書かれていましたが、規模が逆転しつつある状況下で紙の本だけを連載継続の評価にするのは流石にナンセンスでしょうね・・・。
コミックス市場全体が落ち込んでいる事も、そうした姿勢を続けている出版社が少なからず有る事がコミックス市場に暗い影を落としている・・・と思うのは我田引水に過ぎるでしょうか・・・。
出版不況が叫ばれて久しいですが本以外の魅力的な媒体が豊富な現況下で、こんな事を続けていてはますます読者は離れていくのではないでしょうか。
確かに作品を支えるのは読者の愛です。ですが、それは全てを読者に負わせて良いという物では有りません。
なので「紙の本で買って」ツィートと同じように「電子書籍も評価すべき」という言論が盛り上がって欲しいと思うし、そういう出版社や業界への呼び掛けがもっと有って良いと思います。
そう、読者の愛は無限でもなければ万能でもないのですから。
興味深く拝読しました。いつも情報ありがとうございます!
打ち切りになる漫画に出会うたびに、「この漫画は本当はどういう風に終わるはずだったんだろう」「この物語はどうまとまるはずだったのだろう」と感じてきました。
作家の方々が告知ツイートをすること=SNSにおいて出版社よりも作者の方が読者に近いでしょう?という意見もあるようです。(確かに自分自身も雑誌そのものより作家の方をフォローしています)ですが、ではそもそも、本来一体だれが、営業をするべき存在なのでしょう。商業として作家の方が創作活動をする意味は、どこにあるのでしょう。営業部、出版社の怠慢ではないか?と、強く思います。
出版業界の売り上げは、2016年で1.7兆円(16年で5割減という統計も。)、電子書籍の売り上げが今回の記事によれば約2千億円。今の時点でも決して無視できる数値ではありませんよね。
なぜ出版不況は止まらないか、不況はなぜ生まれたのか。それの一端を作家の方に担わせることがどこまで効果があるのか。買い支える、という言葉もありますが、記事にあるようにそればかりではこちらも楽しんでいられないんだけどなあ、という気持ちです。
長文失礼しました。これからも応援しています。
コメントありがとうございます!
こちらこそサイトを見て頂いてありがとうございます!
打ち切りになると、本当に「本来の結末はどうだったんだろう」とおもいますよね・・・。
売上が芳しくない作品を継続するのが難しいのは分かりますが、始めた以上はキッチリ終わらせて欲しいというのが一読者としての願いです。
”営業部、出版社の怠慢”。出版社サイドの言い分は分かりませんが、読者からすれば紙の本と同じように販売しておいて、差をつけるような事をするのは怠慢と謗られても仕方ないですよね。
色んな事情があるのだろうとは思いますが、紙の本と電子書籍の売上を合わせて集計して評価するのがそんなに大変なんだろうか?と思うのは当然です。
確かに全体としては電子書籍の売上はまだ小さいですが、記事でも言及したように大きくなる事はあっても小さくなる事はないでしょう。
そんな分かりやすい”成長市場”を前にして、旧態依然とした事を続けていては不況になるのも致し方無しという気はします。
”こちらも楽しんでいられないんだけどなあ”。本当に仰るとおりです。
記事でも書きましたけど、「物語が始まってキッチリ終わる」という当たり前の事に対して何でそこまで読者が気を使わなくてならないのか、と思うのは当然だと思います。
それに”買い支える”にしても、それなら作者を直接支えたいと思うところでしょう。
読者は作品を支えたいのであって、業界の習慣(キツく言えば怠慢)を支えたい訳ではないのですから。
コメントありがとうございました!
またお暇な時にでもお越し下さいませ。
それでは失礼致しますね。
少し前に “日本は電子媒体への移行が遅い” という話を目にしたことがありましたが、個人的には「もういい加減Kindleでいいじゃん…今更紙の本?」と常々思っていました。
“電子書籍も収益と発行部数は紙媒体と同列” とならないことに不思議さを感じています。
一例ですが出版社の作品紹介ページに “続編目安: 1000部(電子書籍を含む)” のような一行を加えるのもいいと思います。特にマイナスイメージもありませんし。
コメントありがとうございます!
またお越し頂けて嬉しいです!
紙の本には紙の本の魅力が、電子書籍には電子書籍の魅力があり、一長一短です。
その魅力の良し悪しを判断するのは読者であって、出版社や業界ではないんですよね。
それが電子書籍も収益と発行部数は紙媒体と同列とならない=出版社や業界が一方的に決めるようになっているのは、確かに不思議。
ですが、こんな状況を続けていたら業界全体が萎みそうな気はしますね。
記事ではネタっぽく書いた”打ち切りメーター”ですが、本当に続刊できるかどうかの目安は公開して欲しいですよね!
もし可能ならリアルタイムで売上が表示されれば、いろんな意味で読者は有難いと思いますし。
コメントありがとうございました!
またお暇な時にでもお越し下さいませ。
それでは失礼致しますね。
紙媒体の売上が優先されるのは、本は返品されたら赤字になるリスクがあるからではないかと思います。
それに、長年築いてきた製紙業、印刷業、流通業といった各方面の業者との関係がありますので、そこらも含めて電子書籍軽視の方向になってしまうのかなと。
電子書籍の売上はいいのに、紙媒体が売れなくて打ち切りという話を聞いたことがありますが、それはおかしいだろと思います。
コメントありがとうございます!
確かにそういった”業界”の事情があるのは分かっているつもりでは有ります。
それを頭ごなしに否定するつもりは無いですのですが・・・それなら何で電子書籍を普通に販売しているの?って話になりますよね(汗)
仰る通り、おかしいですよね。
先述しましたけど、電子書籍を紙の本と同じように販売しているのに・・・。
読者の立場としては、そんな事をするなら紙の本だけを販売すると明言して欲しいところだと思います。
コメントありがとうございました!
またお暇な時にでもお越し下さいませ。
それでは失礼致しますね。
管理人さんの「読者の愛は無限でもなければ万能でもないのですから。」という言葉はとても共感できました。なぜなら、自分の部屋は寝るスペースさえもいちいち本をどかさないと作れないほど、本が積み重なってしまったので。紙の本は場所をとるのです。空間は有限なのです。場所をとらない電子書籍さまさまです。
一方で「電子書籍の売り上げって続刊にまったく寄与しないどころかマイナス、とさすがにつぶやいておくか」という言葉は非常に腹が立ちました。だったら最初から売るなと。
コメントありがとうございます!
紙の本には紙の本の魅力が有りますし、画集などは紙の本でないと魅力を発揮しきれない事も多いです。
が!仰るとおり、部屋に置き場が無いのは切実な問題ですよね!
管理人の部屋も床が抜けるのでは・・・と思えるレベルでヤバイ事になっているので良く分かります(苦笑)
このツィートをした方はその後も色々と呟かれていたと思いますが(今は埋もれてしまって、すぐには見つからないですが)、どういう意図にせよ、こういうツィートをしてしまうくらいには電子書籍が軽く見られているという事でしょうね・・・。
記事でも言及しましたけど、同じように売っているのなら同じように評価して欲しいところですよね。
コメントありがとうございました!
またお暇な時にでもお越し下さいませ。
それでは失礼致しますね。
失礼します。
この問題は、早急に答えが出るものではないと考えております。
打ち切りの基準として、「紙媒体の売り上げ」が一番重視されているのは、残念ながら現実なのでしょうけれど、「電子媒体が全く考慮されない」かというと出版社によって対応に差があるのも事実みたいですから、出版社もいろいろと模索している最中といったほうが正確ではないでしょうか。
あと、月刊化した直後の百合姫のように、単行本が発売される以前の段階で打ち切りが決まってしまう作品があるというのも、なんか不可解な気がしています。
また、「電子媒体」が全てにおいて優れているかといえば、アプリ側の寡占状態が著しいため、某通販サイトなどでも一時問題視されたように、少しのクレームに対しても即販売禁止となってしまうなど、規制がアプリ側に全面的に委ねられている点や、万が一アプリがなくなってしまったら購入した本は二度と読めなくなるのではとか(20年以上も前の本が変わらずに読めるのか?)、良くも悪くも「再販制度」の元で維持されている本の価格が暴落する危険性、各アプリ間で統一された発売リストのようなものが存在しない点など、個人的に気になることが多いのも確かだと思うのですが…。
いずれにしても、好きな作品や雑誌等が、いきなり打ち切りや休刊してしまうのは、ファンとすれば失望の極みでありますから、いくら商売であるといっても、出版側にももう少し工夫してもらいたいものですよね。
コメントありがとうございます!
またお越し頂けて嬉しいです!
結局のところ、読者側に打ち切りの理由が窺い知れないというのが問題の一つなんですよね。
まぁ色々な事情があるのは当たり前なのでそれは仕方ない面もあるのですが、そんな所へ「紙の本しか評価されない」みたいな情報を見てしまうと・・・と言う訳で今回の記事が出来たんですね。
流石に旧態依然とした出版社ばかりでは無いとは思うので、状況が改善されていく(もしくは遅れている出版社が淘汰される)とは思います。
ただ、その歩みがあまりに遅いと”本”自体がユーザー(読者)に愛想を尽かされるんじゃないか?という気もします。
電子書籍にリスクがあるのは確かだと思います。
ただ、少なくとも紙の本と同じように販売している以上は、同じように評価してよというのが読者(もしかしたら作家さんも含めて)の心情だと思います。
と言うか、電子書籍にリスクがあるから評価しないという理屈ならば「最初から電子書籍として売らないでよ・・・」となるのが正直な所ですね(汗)
それには完全に同意です!
今回の記事で様々なご意見を伺いましたが、結局はそこに行き付くんですよね。
”評価”というのは意外に難しい作業ですけど、出来る限り公平に感じられるような仕事を出版社や業界はして行って欲しいところです。
コメントありがとうございました!
またお暇な時にでもお越し下さいませ。
それでは失礼致しますね。