予想通り日菜子の足は治らず
ヒロイン達の交流によって力を増し、原種を撃退ではなく殲滅した日菜子。当初の希望であった”足の治癒”が目前となる事に喜ぶのも束の間、真実が突きつけられる結果に。
この辺りは-時期的にこういった展開の作品が多かった事もあって-予想通りですが、ユズ&ライムが日菜子を騙していたという形になる訳で、やはりキツイです。
正直、あんまり憂鬱なのは勘弁・・・と思っていましたが、更紗の本当の想いを垣間見た事もあり、ここは比較的スムーズに仲直りできて安心。
後述しますが、更紗の想いも百合的に良かったですしね!
安心していた所へ本当にキツい展開へ
と、ちょっとキツい展開になりましたが、正直に言えば上記の展開は予想通り。
日菜子の足が治らないだろうというのは薄々感じていましたし、それが原因で喧嘩したとしても、まさか破局はしないだろう、と。
が、ここに来て、本当に憂鬱な展開が(–;)
それはユズ&ライムが既に死亡しているという真実。二人と友達になれた事がバレエよりも大事と思えると感じていた矢先にこれは、本当にキツいです・・・。
で、これだけでもキツいのですが、この戦いが原種同士の覇権争い・・・現代の覇者であり人間を作った原種を守る=世界を守るための戦いで逃げは許されない上に、戦いが終わればユズ&ライムの記憶すら失われるという、追い打ち付き。
・・・マジで鬱系魔法少女モノじゃねぇか!と叫びたくなる展開ですよ(苦笑)
日菜子が二人を想う余り、再来した原種にトドメを刺せなくなるのも止むを得ないでしょう。
二人と皆の説得を受け、最終決戦へ
とは言え、世界の存亡がかかっていること、そして何よりユズとライムが勝利・・・日菜子の居る世界の存続を願っている以上、覚悟を決めねばなりません。
そんな説得のシーン・・・ユズとライムとデートしたり、皆から説得を受けたりするシーンは”終わり”を予感させて、やはり切ない物が有りました。
で、原種を倒し、色々と文句を付けて来た(笑)人間側の原種コモン=ダァトも制して今回の物語はエンディングへ。
救いが無い訳じゃないが・・・
こうして改めて振り返ってみると結構酷いと言うか、救いが無い印象も有りますね(苦笑)
この後のエンディングも決して暗い訳じゃなく、救いは有るので、そこまで辛い印象は有りませんが・・・振り返れば
日菜子の足は結局は治らない
ユズとライムも納得していたとは言え死亡したまま
最終的に納得はしていたものの、命懸けの戦闘に否応無く巻き込まれていた
ラストは曖昧にしてあったが、日菜子と他のヒロイン達との記憶も消えている可能性が高い
と結構、散々だった気が(汗)
まぁ先ほども書いた通り、全く救いが無い訳じゃないので、そこまで憂鬱では有りませんでしたが、手放しでハッピーエンドとは言えない感じでした。
あと、これは余談ですが、物語全体の展開がいきなり世界規模の話になった=風呂敷が大きくなり過ぎて、スケール感が良く分からなくなった感は有りますね。
いやまぁ、創作の世界ではちょくちょく有る事ではあるのですが、ダァトの理屈・・・「以前に比べて人の絆が弱くなった」を聞くと、何だかなぁ・・・と言う気が。
いやだって世界=地球と定義すれば、地球のごく限られた文化圏(日本)のこれまたごく限られた星ノ宮女子高等学校という敷地の中、しかもほぼ同世代の女性しか居ない空間での事を物差しに言われても「サンプル数、少な過ぎだろ・・・」としか(苦笑)
いやまぁ、これに関しては色々と設定があるのかも知れませんし、管理人の読解力が足りないだけも知れませんが・・・少なくともプレーヤー(日菜子)の目線からすると、そんな壮大なスケールの話には実感が湧かなかったと言うのが正直な所です。
と、本編のおおまかな話を語った所で百合要素を語りたいのですが・・・基本的に女性キャラしか居ない本作で終盤ともなれば、やはり見所は多いです!
しほり 本作のド直球 百合娘
さて以前の記事でも書いたようにどう見ても百合っ娘にしか見えないしほりですが、終盤の個別イベントでは怒涛の如くのアプローチに驚かされるばかりでしたねぇ。
何せ
プールに日菜子を誘った上で、日菜子が居ない間に下着交換(勿論、着用)を敢行
感情が高ぶり過ぎて暴走
フラグメントを介して感情を見ると、かなり本気で日菜子を狙っている事が判明
ですからね~。しかも下着姿で組んず解れつするし、で「これ、年齢制限的に大丈夫・・・?」と思っちゃいましたよ(笑)
この後、しほりの日菜子への想いの源が憧れのデザイナーと日菜子が血縁(叔母・姪)であるという判明しましたが、そこでも”憧れ”だとしてしまわずに恋情であるとしたのも好印象。
しほりは色々と言動がぶっ飛んでいるので、その想いが一時の感情みたいに扱われるor単純にコメディ扱いだと嫌だな、と思っていたのですが、想いが本気であるという形で終わったのは良かったです。
・・・日菜子がしほりの想いを受け入れるかは、ちょっと微妙な気もしますが。
いや、だって、下着交換プレイはやっぱり高度過ぎる気が(苦笑) う~~ん、しほりの頑張りに期待したいですが、エンディング後は記憶が消えている可能性が高い事を考えると・・・叔母さん繋がりで再会する事を期待したいですr(–;)
更紗 ある意味で一番愛が重い娘
と、かっ飛ばした言動で百合好きを楽しませてくれたしほりですが、日菜子をライバルとして、憧れとして追いかけ見つめて来た更紗の想いも中々に百合的に美味しいです。
と言うか-恋愛的な想いかは判断が分かれますが-日菜子への想いという点では、ある意味、一番重いと感じさせたのが更紗でしょう。何せ、日菜子の想いを理解するためには自分の足が動かなくなれば良いのでは、とさえ思うくらいですからね。
まぁその後ではフラグメントの固定化=心の内を知られているという事で照れ合うという、初心な恋人同士か!みたいな事をしてましたが(笑)
ユズとライム 日菜子への想い
最後に本作のキーパーソンであるユズとライムの日菜子への想いについて。
これについてはキッチリと言及されていて、過去に日菜子のバレエを見ていて励まされ、そして出会っていたから。
見方によっては他愛ない理由ですが、人が惹かれる理由というのは案外そうしたものであること、そして何よりユズとライムが既に死亡してしまっているという過酷な境遇を思えば、それほど不自然には感じません。
それにそうした以前の出会いの事は勿論、今回の戦いを経て日菜子と本当の友情を育んだのは間違い無く、そういう意味でも友情百合として楽しめたと言えます。
それだけにラストは少々寂しかったですが・・・。
結論 百合的に中々楽しめたものの、ゲーム的には今一歩な所も
と言う訳で壮絶に時間を掛けた(苦笑)「BLUE REFLECTION」もこれにて幕。
こうして終わりまでプレイして見ると百合的に中々楽しめた作品だと思います。ただゲーム的に見てみると、基本的な部分(コンセプト)は良かったものの色々と一歩足りない部分も多く、そこは残念。
今思い付く点をざっと挙げてみても
ヒロイン達との交流をしてレベルアップは百合的に美味しいが、その分、ザコ敵戦闘の意味が薄くなっている。
敵が弱く、全ヒロインとしっかりと交流しておけば、色々なシステムを活用せずとも楽勝というバランス。
ヒロインとのサブイベントにはボイスが無い。キャラゲーでもある事を考えると、これでは魅力半減で勿体無い。
ヒロインとの交流に”特別感”が無いのは、やや盛り上がりに欠ける感あり。ギャルゲーでは無いものの、やはり意中のヒロインとの特別なイベントや戦闘での”特別”が欲しかった気も。
”フリスペ”などの日常を演出する機能はキャラの掘り下げ、雰囲気の醸成には良いが、ゲーム的なメリットが特に無い
ダンジョンであるコモンはカメラを旋回できるが、学校では出来ない。学校もせっかく良く作ってあるのに動き回る気にさせてくれないのは勿体無い。
等々。個人的な印象としてはゲームの構成がADVチックなのにRPGにしてあるのが、どの要素も光る部分が有りつつも今一つ足りないという印象になったのかな、と。
あと日菜子、ユズ、ライム、3人の物語であるため、他のヒロインの影が薄くなっているのが、やっぱり勿体無いかな。
ぶっちゃけお話の本筋で重要なポジションに有るのは更紗、有理、麻央くらいな気がしますからね(苦笑)
この辺りはヒロイン攻略じゃないですけど、好感度などで特別なイベントや戦闘があれば良かったかな、という気も。
今後、本作の展開が有るかは分かりませんが、詰める部分を詰めれば更に楽しめる作品になりそうなので、是非2作目が欲しいところです。