2023年4月注目百合本

今月の注目作は「姉になりたい義姉VS百合になりたい義妹」を話題に。

web掲載ページ

すれ違い姉妹ラブコメディ妹であるカフカがヤバイくらい拗らせているのが◎

一言で言ってしまえば親の再婚によって義姉妹になった事から始まる恋物語という事で、百合作品では王道路線の一つですね。

が！王道な設定ながら、中身はコメディ調・・・特に姉となる汐が姉ムーブをかまそうとしては失敗してしまう姿は可愛くもおかしいです。

と、ここで終わると微笑ましくも百合的にはライトな作品と言えるのですが・・・義妹となるカフカの汐への拗らせっぷりが凄い＆良いですね！

汐が初恋の相手である＝恋情であるとその感情がはっきりしているのは勿論ですが、この機会に一気に汐との仲を深めたいと思っている＆行動しようとしている所が◎。その踏み込んだ想いが百合的に美味しいのは勿論、汐との微妙なすれ違いが楽しい。

一つ屋根の下に居るのですから、いつ間違いが起きてもおかしくない・・・と言うか読者として起きてほしいのですが(笑)、割と積極的にアピールしているカフカの言動を絶妙に躱しつつもキッチリとカフカの好感度を上げている汐の行動も良く、良い意味で軽く楽しめる作品と言えます。

恋愛要素は欲しいけど重いのはちょっと辛い・・・という方はチェックしてみると良いかと！

2023年3月注目百合本

今月の注目作は「見えてますよ！愛沢さん」を話題に。

公式ページ

人と幽霊というじれったい関係性がどう決着するかが注目

幼い頃から幽霊が見えてしまう主人公：みちがアイドルにしてクラスメイト、そして死亡してしまった”愛沢ほなみ”を教室で視てしまう事から始まる恋？ホラー？なストーリーが本作の魅力。

第1話からみちがほなみに惹かれているのは明白であり、そういう意味では王道な百合ストーリーと言えます。

ただほなみが幽霊＝死んでしまっている事。そしてみちが幽霊を無視する事で事無きを得ている・・・つまりはほなみを意識しつつも無視しようとするため、非常に愛らしくももどかしい展開が続いています。

教室での行動を見る限り、ほなみもみちに対して好意を持っていると思われるのですが、どの時点で好意を持っていたのか？やみちは最終的にほなみをどうするのか・・・成仏して貰うにしてもどうしていくのか？などお話として気になる点が多いです。

絵柄も可愛く友達とみちの絡みなどは有りつつも、直球でイチャイチャしているとは言い辛いシチュなため、変化球では有ります。ですが、だからこその面白さが有り、生者と幽霊の関係・・・悲恋な百合になりそうなこの物語をどう〆るのか？という点で非常に興味を引かれます。

今月の注目作は訪問者様に教えて頂いた「週に一度クラスメイトを買う話」ですね。

Web掲載ページ

宮城と仙台さんの気持ちの行方に注目

情報を頂いた時に書いた記事でも言及しましたが、宮城が仙台さんを命令する権利を五千円で買うという、ちょっとアンモラルなあらすじながら、その経緯は特に仄暗い物ではなく二人の意地がぶつかり合った結果でしかありません。

ですが、友達という関係(言葉)はしっくり来ず、かと言って恋人とも言えない・・・足を舐めたり、ふとした拍子に性行為一歩手前まで行ったりしつつも。そんな二人のもどかしく、そして迷走する関係性と気持ちが見所でしょう。

少なくとも管理人がweb版で読んだ範囲では分かりやすくイチャラブする話では無いので、そういう意味では好みが分かれるかも知れませんが、二人の固まらない気持ちと関係性・・・ある意味で恋愛モノの醍醐味とも言える要素を楽しめるので、そうした要素が好きな方はチェックしてみてはいかがでしょうか？

当サイトの関連記事

今月の注目本は「ヴァンパイアハンターに優しいギャル」を話題に。

特設ページ

明るい日常とちょっとシリアスなバトル要素の対比が面白い友情百合ノベル

特設ページの紹介からも分かりますが、テーマとしては元ヴァンパイアハンターの銀華が日常に帰る事によって起きる”オモテの日常”と”ウラの日常”の対比ですね。

で、ここでミソとなるのが主人公は普通のギャルと言える琉花であること。まぁ男性主人公ラノベではちょくちょくある設定では有りますが(苦笑)、スタートが変に特別な関係ではなくクラスメイトから友人として接して行く過程が良い意味で普通で好感触です。

百合的には”ダチ”という表現が使われている事もあり、あくまで友情だと思われますが、試し読みを読む限りは最初は”ちょっとヤベーやつ”という認識から異形のモノに襲われるという非日常も絡めて仲良くなっていくであろうという展開は王道故に安定した良さを楽しめそうです。

また純粋に物語、小説としても戦闘を交えた場面は緊張感のある雰囲気が漂い、日常では何でもない事が時に明るく時にちょっと面倒臭いという雰囲気を漂わせながら描写されており、そこも好印象。

恋愛的な百合では無いと思われますが、程良いシリアスさを含んだ楽しい友情百合を楽しめそうで期待したい1作です。