※旧サイト(FC2ブログ)より転載 追記、修正
陸地のほとんどが海中に没した世界を舞台に、14歳の少女アキのサバイバルとも言える生活と少女達の出会いを綴った物語。
第1巻で出会うタカを始めとして、巻を重ねる毎に女の子を助けて無自覚に好意を持たせるアキの姿は百合的に悶えるレベル(笑)
そういう意味では王道のラノベ展開とも言えますが、アキが良い意味での少年っぽさと年相応の少女らしさを見せてくれるお蔭で嫌味な感は全く有りません。
個人的にはかなり好みの作品だったのですが、2015年8月刊行の3巻を最後に続きが刊行されず、実質的に打ち切りな終わり方をしたのは残念。
長い時を経て続きが刊行される作品もあるので希望は捨てたくないですが・・・現状、この点は大きなマイナス点になってしまっています。
作品の内容を一言で言えば「海洋冒険小説」でしょうか。
流石に小説大賞の金賞を受賞するだけあって内容は秀逸であり、序盤における主人公”アキ”の過酷な生活とその状況は辛いシーンがある事もあり、かなり引き込まれました。
それは「もう一人女の子が出るはずなんだけどな~。百合要素無いのかな~。まぁでも面白いから良いか」と思ってしまうほどです(笑)
と、ある意味で心地よい諦念の気持ちで読み進めていたら・・・ちゃんと出ましたよ!ヒロインである”タカ”が!
いやぁもうそこからはお話の面白さもさる事ながら百合度もうなぎ上りで身悶えしましたよ(笑)
少年っぽい所がある(“男っぽい”では無い所がミソ)アキが命の恩人である上に大人びた魅力を持つタカに惹かれるのはある意味で当たり前なのですが、タカもアキに惹かれているのが良いんですよね~。
二人の生活がキラキラと輝くように感じられる描写と相まって非常に好印象です。
またはっきりと明言されてはいないものの、二人の仲が限りなく恋愛関係のように感じられるのがポイント。
え?いつもの百合脳?
いや~否定はしませんけどね?
状況的に仕方なく男に言い拠るタカを見て、嫉妬してしまいヨットを乱暴に操船するアキ
↓乱暴な操船によって船酔いしたタカから男に言い寄っていたのは、アキに男の目を向けさせないためと告げられ、誤解していたと謝るアキ
↓仲直りして同衾しつつタカへ「そっちへ行くから」と言うアキ
↓
翌朝タカから「(アキの)ゆうべのマッサージのおかげで、肩こりもすっかりよくなったわ。~」と言われ、赤面するアキ
フンガーーー!!\(*`∧´)/
こんな甘酸っぱいシーンを見せられて妄想するなと言う方がムリだわーー!!
他にも元々気が弱い性質であるアキがタカを守るために奮起したり、アキを殺そうとする男に対して「私のアキに何するのよ!」とナイフを突き立てたるタカ等々、美味しいシーンは挙げたらキリがありません。
・・・ラストは続刊する事を考えると、百合的には少しだけ寂しいものがありましたが・・・二人の絆という点においては全く問題なかったです。
強いて難点を言えば終盤の展開が急転直下な所がある事でしょうか。
個人的には「これもまた良し」でしたが、人によってはスピード解決みたいに感じるかも知れません。
以上でしょうか。
終盤が若干バタバタっとした感はありますが、総合的に見てストーリー的にも百合的にも素晴らしい作品だと思います。
先述したように内容自体が非常に良い事と相まって秀逸な海洋冒険ガールミーツガールストーリーとなっていますからね!
タイトルやあらすじからは百合要素があるか分かり辛い所がありましたが、良い意味で裏切られました。
(「ひとつ海のパラスアテナ」は語感や最終的な読後感を考えると素晴らしいタイトルですが、内容が端的に分かるという意味では原題の「陸なき惑星のパラスアテナ ~二少女漂流記~」の方が分かり易かったですね)
巻末によると続刊の予告があり、次はアキが幼い女の子とともに絶体絶命の状況に陥るようです。
うん、つまり1年後にはこの子を自分たちの娘としてタカと共に育てるんですね、分かります!
アホか!!(o ̄∇ ̄)=◯)`ν゜)・;’
失礼しましたr(^^;)
真面目な話、非常に楽しませて貰った作品なので次回も超期待しています!
広報などでこそ百合要素の判断が難しかったものの、中身はかなりの百合要素があった海洋冒険譚の第2巻を遅まきながら-もう3巻が発売されているのに(汗)-感想を語りたいと思います。
で、読了した感想ですが・・・今回も良かった!
百合的には主人公”アキ”と新キャラである11歳の少女”オルカ”との交流が見所。
年齢が年齢だけに恋愛的というよりは家族愛的(作中でもアキがお姉ちゃん役になるといった描写がされています)なものの、常にどこか寂しさを感じているオルカが苦しんでいる時に駆け付けるアキの姿とオルカの心情はかなり美味しいですね。
また前巻のヒロイン”タカ”は今回も颯爽と登場してアキを助け、出番こそ少なめなものの百合的にもストーリー的にも美味しい役どころで、これまたニヤニヤしました(笑)
ストーリー的には、前巻が命の危機を真に感じさせる絶望感-特に孤独感-が強烈な印象を残しましたが、今回は基本的にアキがほとんどオルカと行動を共にしているので、そういった要素は控えめ。
逆に古代の秘密がほのめかされたり、海賊同士との抗争に関わったりで、冒険は冒険でもアクション的な冒険譚になった印象です。
そう言う意味ではやや趣が変わった印象はありますが、作風が激変した程では無いと思いますし、これはこれで楽しいので個人的には好きです。
正直、第1巻は胃が痛くなる所も多かったですし(苦笑)。
まぁその分、タカとの生活がニヤニヤ出来る&今回(第2巻)は”トカイ”の世知辛さが味わえるのでバランスは取れているとも(笑)
まとめると、今回も読んで損は無し!という感想ですね。
本格的にシリーズを続けていく事が確定したのか、今回は物凄い引きで終わっており続きである第3巻がかなり気になるところ。
妙に女性と縁があるアキに対して今後タカがどう出るのかとか(笑)、アキとタカ二人の年上に対して今後オルカがどう接していくのか等々、百合的にも楽しみ!
早く第3巻を購読したいですね!
●特別編
※電撃文庫チャンネル(電撃文庫) – ニコニコチャンネル:エンタメ掲載(サイトは2016/10/30に終了)
アキととある”生物”との出会いの物語。
第1巻を読んだ方に取ってはお馴染みのタカからアキへのからかいが招いた勘違いストーリーかと思いきや・・・?という展開で非常に面白いお話でした。
受け止め方によっては百合要素も感じられ、本作を楽しむ事が出来た方は勿論、これだけで読めない事は無いストーリー(あらすじで世界観をチェックしておけば一応読めるかと)なので是非チェックをお勧めします。
百合海洋冒険譚の第3巻。
今回も良い意味で変わらない物語展開で非常に楽しめました!
ストーリ的には新たな世界観、設定が明らかにされ、ますます”冒険”という言葉がピッタリな内容に。
前巻は衝撃的なラストでしたが、今回は今後の展開にワクワクドキドキですよ!
百合的にも色んな意味でパワーアップしていますね。
語り所は色々と有りますが、タカやオルカのセリフを抜粋した方が分かりやすいので抜粋。
「だから、タカさんはアキさんを幸せにできないんですよ」
「『自分の人生からアキさんがいなくなるくらいなら、そうなる前にあたしは死ぬわ』・・・って顔してますけどー。アキさんの幸せは、タカさんと一緒に生きていくことですよ?」
「少々ヤクブソクだけど、あんたがアキを幸せにしてちょうだい」
「ええ。そのためにわたしはここにいるつもりです」
「(タカ、アキに向かって)なんなの? あんたジゴロなの? 女と見れば口説かずにいられないの?」
「(タカ、ため息を吐きながら)パラスアテナがハレムになったわ」
とまぁこんな調子ですヨ!
管理人、本作をバスでの移動中に読んでいたのですが、顔がニヤけるのが止まらなくて
「ヤバイ!今の顔を見られたら通報されるレベル!冷静に!冷静になれ!!」
と、顔を真顔にするのに必死でした(笑)
と言う訳で今回も大満足。
次のお話ではまた新たな展開を迎えそうですし、百合的にも
・タカは正妻の座は守れるのか
・アキはまた女性を引っ掛けるのか(笑)
などなど気になる要素が満載。次回も楽しみです!
公式サイト
ひとつ海のパラスアテナPV
第1巻(第3巻まで刊行を確認)
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