作者である長門知大先生が、「少女決戦オルギア」や「柚子森さん」の作者である江島絵理先生のアシスタントであるという点で期待大だった作品ですが、期待通りブッチギリの百合漫画でした!
公式の紹介文は
女子高生・菱川 俊が恋しているのは、同じく女子高生の刑部小槙!
この恋心、お金を積んででも届けたい!
たとえ手段は不純でも、小槙への想いは、純粋で一点の曇りナシ!!
まずは、お友達からお願いします
であり、お話もその通り・・・なのですが、どうしても微妙にゲスい感じがするのが(笑)
「ホ別(ホテル代は別)」なんて言葉、初めて知ったわ!(笑)
と、ここで面白いと言うか百合的に美味しいのは、ドン引きされてもおかしくない迫り方をしている俊に対して小槙が必ずしも突き放していないところですね。
お金で自分を買おうとする辺りは「嫌だ」、「最低だな」ときっぱりと拒絶する反面、デートの誘いには応じたり、顔は綺麗だと言って上げたり。
この付かず離れずの距離感と俊と小槙の漫才のような軽妙なやり取りが非常に楽しくスラスラと読める小気味良い作品でしたね。
また全体としてコメディ調ですが、俊の小槙のためにお金を積むというやり方は
- それ以外に愛情表現を知らない
- お金という、ある意味で最も価値のある物を積むからこそ愛が伝わる
等々の考え方が出来て、中々に趣深い。
流石に「お金を上げるからヤラせて」は無いと思いますが(苦笑)、俊の考え方はとかくお金を汚い物とする日本人に一石を投じる考え方かも。
俊の方もお金はキチンと稼いで得た正当な対価な訳ですから、それを積むのは彼女なりの敬意なのかも知れませんからね。
(単行本では明かされていませんがpixivで公開されているイラスト、設定では俊のお金は芸能活動で得たと言及されています)
とは言え、発言が直球過ぎる事もあって小槙には通じていない様子。
第1話ラストで購入したダブルベッドはまだまだ使い道が無さそう感じです(笑)
まぁ第1巻ラストでは小槙の弟 槙介君の手助けもあって、小槙の家にお呼ばれされましたが・・・まだまだ進展はしないでしょうね、多分(笑)
公式ページ(試し読みあり)
表紙の時点でゲスくなってしまっている俊(笑) でも心根はピュアピュアなんですよ!!・・・多分